むすびさんインタビュー後編|温かさと無機質が共存する世界観

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前回に引き続きむすびさんにお話を伺います。
今回は普段の生活とアイデア、絵のつながりについてお話を聞かせていただきました。

−普段はどういう生活してますか?

バイトしながら絵描いてます。
2015年までは飲食の社員をやってたんですけど、
飲食の社員って土日休みじゃないからイベントでれないんですよね。
作家活動していくにあたって、土日休めないのは厳しいな…と感じて、
活動にすごく理解のある職場っていうのもあってバイトに降格してもらいました。
追い詰められないとできないタイプなので、自分で生活を追い詰めてます。(笑)

−仕事と絵を描くこと以外でこれは欠かせないない、ということは?

音楽は好きですね。あとは友達と会って遊んだりとか。普通。(笑)
同じところ行ったり来たりしてるだけだと感覚がマンネリ化してくるので
友達に知らないところ連れてってもらったりとか楽しいです。
あとは散歩が好きです。

−散歩の中で絵が浮かんだりとか?

そうですね、テレビとか全部を与えてくれるようなものじゃなく
体全部で風を感じたり、遠くの景色見たり、押し付けがましくないものが好きなんで
そういうシチュエーションの中で絵に描きたいなと思うものが浮いてくることはあります。

(塗り進めていくむすびさん)

−アイデアの出し方は?

絵描くときに二種類出し方があるんですけど。
ひとつは、面白いなと思った言葉とか事象をメモしておいてそこからイメージを広げる。
調べてると思ってもいないものにつながっていったりするんですよね。
(ウィキ読むの大好きです)
そういうつながりつながりでモチーフを選び取っていくパターン。
もうひとつが自分の感情から出てる絵で、それは結構シンプルな絵が多い。
物はほとんど描かずに人の表情とか仕草で表現するパターンです。
ものはとにかくそこらじゅうにあるので、
特にひとりでいるときはいろんなものや人を観察します。
気になるものは触るし、触れないものはどういう仕組みになってるか想像したり、
道行く人の日常を想像したり。
寝るときもよく出てくるので、ベッドの横にメモを常備してます。

−今までの作品で印象深い作品は?

去年の絵で、個展にも展示してた鉛筆画の
「まぶしい、やさしい、うれしい」です。

(作品名:まぶしい、やさしい、うれしい)

この作品はさっき言った描き方でいう後者のパターンで、
めっちゃいい気分の時に書いた絵です。
尊敬してる絵描きさんとツイッター上でなんですけど
リプライを送り合って、すごいその人をリアルに感じて。
まだまだ遠い人だけど「あ、人間やな」「しゃべれるところにおる人や」って。
尊敬してるのは変わらないんですけど
自分のとこからいける同じ地面に立ってる感じがして。
空の上の遠い人じゃなくて
私も頑張ったらそこに行けるかもしれないみたいなのを僭越ながら感じて、
気持ちを交わし合ったことがすごく嬉しくて、やってやる~~!!ってなって。
単純ですね。(笑)
その「うわ~~!!」っていう気持ちのまま高揚して描いた絵です。
いまみてもすごく嬉しそうな優しい顔をしてる。

もう一つ、個展で展示してた小さい絵で「あの心に」っていう絵があるんですけど。

(作品名:あの心に)
これも自分の感情から出たやつですね。
2016年3月に大阪のアトリエ空白さんの企画展「鏡の中の少女性」に
出させてもらったんですけど、展示が終わって、
クロージングパーティーで最優秀賞を頂いたんです。
アトリエから中津の駅まで歩いてるときに朧月がすごくきれいで泣けてきて、
こんなに月がきれいに見えるのは今自分がすごくいい気持ちでいれてるからだって思って。
こんなふうに月がきれいに見える夜にこれから何度でも出会えるように、
頑張ろうっていう意味で「またね」っていう字を入れました。

−忘れたくないことを絵で置いておくことが多いんですね。

自分の中のその時の大事な気持ちを絵にとどめておくというか…。
わたし、大事なことも大事じゃないこともすぐ忘れちゃうんですよね、悲しいことに。
人になんでなん?って言われるくらいいろんなことを忘れるんですけど、
絵に描くと忘れないから。
言葉で置いとくより絵に描いて、色や線や塗りに感情を染み込ませて置いといた方が、
絵を見たときにまたその時の気持ちを思い出せるじゃないですか。
なのでこの2つの作品は大事な作品ですね。

−展示活動をしてて難しいと感じたことは?

基本自分に自信がないので、値段のつけ方が最初は難しかったですね。
額のお値段や絵にかかった時間、想いの込め方もそれぞれなので、
何回か出してるうちに徐々に慣れてはきました。
あと、展示経験がなくて額装も今までしたことなかったので、
どうしたらいいかわからなかったんですけど
、絵によそ行きの格好をさせるってことかなあと。
そう思いだしてからは似合いの額やマットを選ぶのが楽しいです。
センスを信頼してる方にいつも額装してもらってて、
その方のおかげで額装の大切さが分かるようになりました。

−他に大事だと感じたことは?

自分がいま何処の位置にいるかっていうのを
俯瞰で見ようとする意識はすごい大事だなと思いました。
卑屈でも高慢でもなく、自分の作品を正当に評価できる自分が必要だなと。
自分の細胞から生まれたような作品たちだから、
ひいき目に見ちゃうのはしょうがないんですけど(笑)

−最後に今後の目標は

今後の目標…。自分の作品の見せ方を、うまいことプロモーションしたり
とにかくもっとまともにいろんなことを回したい。
でも自分のペースは乱したくない(笑)難しいですね。
あと、いつも切羽詰ると自分の生活をおろそかにする癖があるので
人並みの生活をちゃんとしたいですね。3食食べて。
頑張ります。

−むすびさん、ありがとうございました!

むすびさんの個展が大阪巡回決定!


京都で行われ大好評だったむすびさんの個展「指先のまだら」が
急遽「爪さきのまだら」として大阪巡回が決定いたしました!
京都での個展に行けなかった方も行ってみてはいかがでしょうか。
作品から溢れる、空気、温度を是非原画で感じてくださいね。

<会期>
5/18(木)-5/22(月)
<会場>
ARTHOUSE
〒550-0014
大阪市西区北堀江1-12-16

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